現地でヴァラシュスキー・フルガール(Valašský frgál)と呼ばれるこのデザートは、チェコ東部、モラヴィア地方の中でもワラキアと呼ばれるエリアのベスキディ山地を発祥とした大きなフルーツパイ。200年以上の歴史を持つ伝統的なデザートです。直径30cmほどの円形で、薄くパリッと焼き上げる生地とたっぷり詰められた香り高いフィリングが特徴。フィリングにはクワルク(フレッシュチーズ)、ケシの実、プラムや梨のジャム、クルミなどを使うのが定番となっています。また夏だけに出まわるブルーベリーやラズベリーのフルガールも大人気です。
どこで味わえる?
ベスキディ山地のプステヴニにある「Libušín(リブシーン)」は、伝統的なワラキア料理を提供するレストラン。もちろん、デザートとしてフルガールも味わえます。建築家ドゥシャン・ユルコヴィッチが手がけたアールヌーヴォー様式の木造建築も、このレストランの見どころです。
また、ワラキア地域にはフルガール以外にも、羊のチーズやスリボヴィッツ(プラムブランデーの一種)などの名物料理・特産品があります。山々と渓谷、緑豊かな牧草地が織りなす素晴らしい景色、そしてユニークな建築や民族衣装、音楽など独自の文化を体感できる他、「聖ホスティン巡礼教会」などの心霊スポットがあり、ちょっとミステリアスな体験も可能なエリアです。