ペスカイート・フリート(小魚のフリット)
対象エリア: アンダルシア州(カディス県、マラガ県)
「ペスカイート・フリート」は、その地方で獲れる魚に塩で下味をつけ、小麦粉をまぶしてオリーブオイルでカラッと揚げた料理。特に小さめの魚が人気で、外はカリッと、中はジューシーな食感が特徴です。主に使われているのは、チョキートス(小さなコウイカ)、カラマリートス(小イカ)、アセディアス(小型ヒラメ)、ボケロネス(カタクチイワシ)など。アンダルシア州の沿岸部、カディス県、マラガ県などのバルでは定番の名物料理となっています。
アンダルシアの青空の下、潮風を感じながら冷えたビールを片手に味わう新鮮な小魚のフリットは、まさにその場でしか体験できない口福です。

どこで味わえる?
アンダルシアを訪れて、ぜひ本場の味をお試しください。
大西洋に面したカディス県のプエルト・デ・サンタ・マリアは古くから海洋貿易で栄え、サン・マルコス城などの歴史的建造物が見どころ。この町はシェリー酒(ヘレス)の三大産地の一つとしても有名で、特に辛口のフィノは揚げたてのペスカイート・フリートとの相性が抜群です。
マラガ県では地中海沿いの町トレモリーノスやマラガ市内のペダレタ・デ・アルミハラ地区、そして漁師町であるフエンヒローラやベナルマデナがペスカイート・フリートの本場として有名で、ビーチ沿いのチリンギート(海の家)やバルで揚げたてを味わえます。
これらの地域では、夏のフェリア(祭り)やカルナバル(謝肉祭)、聖母マリアを称えるロメリア(巡礼祭)なども開催され、期間中は街中がフラメンコやパレードで華やぎます。