ポンチキ(Pączki)はポーランドを代表する伝統菓子であり、国民的なソウルフード。丸い揚げドーナツの中にローズジャムやカスタードなどを詰め、粉砂糖やアイシングをまぶしたお菓子で、素朴で親しみやすい味わいが世代を超えて愛されています。
とりわけカトリックにゆかりのある「脂の木曜日」(四旬節の直前の木曜日)には、全国で数百万個が消費され、街中のベーカリーには早朝から長い行列ができます。節制をしなければならない四旬節前の最後のごちそうとして、ポーランドの暮らしと宗教文化に深く根付いているお菓子なのです。
どこで味わえる?
ポーランド全域で購入でき、特にワルシャワやクラクフでは老舗菓子店のポンチキが名物となっています。ポンチキの起源は中世ポーランドにさかのぼり、当初は肉やラードが詰められていました。現在のように甘い菓子として広まったのは17世紀以降のことです。