ラ・リオハ州のアロはスペイン有数の歴史を誇るワインの銘醸地。ワインが生活と文化に根付いています。ここではワインをかけ合う「ワインバトル」という地元の習慣がお祭りに発展。現在も多くの観光客を楽しませています。
毎年6月29日の聖ペドロの祝日、ミサを終えた後に人々は2つのグループに分かれ、お互いにバケツや革製のワイン入れ、噴霧器などを使って何千リットルものワインを浴びせかけ合います。
そして数時間の戦いの後、正午頃になると全員がラ・パス広場に戻り、今度は食べて飲んでのお祝いがはじまるのです。

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このお祭りの起源には諸説ありますが、その一つが13世紀の土地争いに由来するというもの。1237年、カスティーリャ王フェルディナンド3世(カスティージャ王フェルナンド3世)によって任命された判事が、毎年、聖ペドロの日と9月第1日曜日に、紫の旗を用いて隣接するミランダ・デ・エブロの土地との境界線を示すよう命じたことからはじまったと言われます。
その約500年後、礼拝堂でミサが行われた後、領土を示すためのビリビオの崖までの行列で人々がワインをかけ合う盛大な“祝典”がスタートし、これが伝統となって「ワインバトル」として知られるようになったそうです。